計測には米国3rd Tech社の3次元レーザディジタイザ DeltaSphere-3000を用います. この装置は,米国では事故現場や犯罪現場の記録などの目的で使用されます.
この機器はさまざまな安全の仕組みが付いており,危険はありませんが, 十分に注意して操作するようにしてください.
TOFを直接に計測する方法としては,発射されたレーザパルスが帰ってくるまでの 時間を計測するDirect TOFが考えられます.ただし,この方法は遅れ時間の計測精度を向上 させることに限界があることや,反射などによる複数の反射パルスの処理などに 工夫が必要となります. DeltaSphere-3000で使用されているのは,振幅変調された 連続レーザ光(Amplitude Modulation/ Continuous Wave: AM-CW)を用いて, レーザ光の位相情報などを利用することで精度の高い計測を実現しています.
レーザ光を用いた距離計測は,レーザ光を反射する表面の性質に影響されます. 反射率の高い鏡面の性質をもった面や,逆にレーザ光を吸収して反射するレーザ光が少ない 面の計測は一般に苦手です.そのため,こうした性質の面の部分は計測データが欠落して しまうことが多く発生します.
項目 | 値 | |
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製造元 | 米国 3rd Tech inc. | |
使用レーザ | 780nm 赤外レーザ 最大出力 8mW | |
レーザスポット | 出射位置 2.5mm ビーム広がり 0.0005rad | |
最大計測距離 | 12m | |
計測角度 | 水平360度,垂直 -55度〜+90度 | |
水平最小回転角 | 1/15 度 | |
解像度 | 奥行き 0.25mm,角度0.015度 | |
計測速度 | 毎秒25,000点 | |
計測誤差 | 12m先で7mm(0.06%) | |