雪の明るさ

雪の明るさ(12/11)


今年の冬はずいぶんと雪が遅いと思っていたが,土曜日に関西からの 1泊の出張から帰ってきてみると札幌はすっかり雪景色になっていた. 翌日曜日も午前中に雪が降り積み,ようやく根雪になりそうである.

雪が降り,地面に雪が積もってみて改めて感じたのが,雪の持つ 明るさである.この季節,札幌では4時を過ぎると窓の外は 暗くなるのであるが,雪が降った後は窓から見える景色がぼんやり と明るい.すっかりと日が落ちた後でも,雪の地面がナトリウムランプの街路灯で 照らされてオレンジ色にぼうと光っている.まるで昼間の太陽の光を中に 貯めこんでいて,夜になってそれを放っているかのような感じさえある.

北海道の冬は長く,厳しいが,決して暗く陰鬱な感じがしないのは, 軽く降り積もる白い雪と,冬の間でものぞかせる青い空のせいであろう. 晴れた日に外出をすると,雪からの日光の反射がまぶしくて, 目を細めないといけない.

除雪や交通渋滞など,北国では雪の苦労も多いが,それでもあるべき時に 雪がないとどうもに落ち着かない感じがしていた. これでようやく冬らしくなり,気持ちも"冬モード"に切り替わった気がする.


by Masahiko Onosato(onosato@ssi.ist.hokudai.ac.jp)