知識メディア

HOME > 旅03

講義担当者

田中 譲 Yuzuru TANAKA

大学院情報科学研究科コンピュータサイエンス専攻(知識メディア研究室)教授.工学部情報エレクトロニクス学科コンピュータサイエンスコース担当.ウェブ上に公開されているデータや情報、多様なツールやサービスをプログラムを書くことなく直接編集操作のみで自在に抽出して連携させることにより、誰もが高度で複雑な処理を簡便に定義して利用できるような知識メディア技術と知識連携技術の研究開発を20年以上にわたって行っています。現在はこれらの基盤技術がウェブ上でほぼ完成し、その応用として、ガン治験の統合支援情報基盤システム、電子図書館システム、札幌の除排雪の効率化、災害時対策支援システムなどへの研究に携わっています。

出生地:京都市

HP: http://km.meme.hokudai.ac.jp/index.html
E-mail: tanaka(at)meme.hokudai.ac.jp   (at)は@で置き換えてください
居室: 知識メディアラボラトリー2階 電話011-706-7250




Y-Tanaka.jpg

講義のポイント

ウェブ上に出版された膨大な知識資源が再編集・再流通する社会における新しい知の姿

今から20数年前、パーソナルコンピュータが普及し始めたころ、私たちが使えるツールは、電卓ツールのようなものも含めて、せいぜい10から20種類程度でした。今日のウェブ上には、ありとあらゆる種類の膨大な数のダウンロード可能なツールや利用可能なサービスが公開されています。その種類は日常的に誰もが利用するようなものから、個々の学問分野の研究者たちが利用する高度に専門的なものまで多種多様です。情報やデータに関しても膨大な種類、膨大な量が公開されています。一つの例を考えて見ましょう。今日、計算創薬システムという高度に複雑で高価な市販ソフトウェアがあります。タンパク質の標的部位を塞いでしまうような分子構造をもつ薬をゲノムやタンパク質のデータベースをアクセスして計算機シミュレーションを行うことにより見つけようというものですが、実は、このシステムに必要なすべてのデータベースや分析およびシミュレーションソフトウェアは、すでにウェブ上にツールやサービスとして同等のものが公開されています。では、なぜ、高価な市販システムが必要とされるのでしょうか?今日の情報技術では、残念ながらこれらのウェブ上に公開されたデータやツール、サービスを自在に簡便に組み合わせて連携させ、市販計算創薬システムと同等な統合システムを構築することはできません。それどころかプログラマにとってもこのような統合をプログラミングによって開発することは容易な仕事ではありません。しかし、もしこのような連携統合が、文書の編集操作のような簡便な直接操作のみによって誰にでも10数分で構築できるようになったら、世の中はどのように変わるでしょうか?皆さん想像してみてください。

この講義では、このような技術の研究開発に向けた私たちのこれまでの取り組みを紹介し、欧州連合の2つのプロジェクトに参加して進めている、ガンの治験データとゲノム情報の高度分析による個別医療の確立に向けたガン治験の統合支援ITシステムの研究開発と、欧州の電子図書館システムEuropeanaの次世代技術の研究開発を紹介します。




3-1.jpg

デモンストレーション

ウェブと知識メディア・アーキテクチャを融合したWebble Worldシステムとその応用事例

知識メディア技術はもともとはウェブが提案される以前から研究されてきたものですが、ウェブの発展に伴い、ウェブと知識メディア・アーキテクチャをどのように融合するかが私たちにとって大きな課題でした。膨大なウェブ上のデータや情報、ツールやサービスからなるあらゆる知的資源を自在に抽出加工して、新たに相互に連携を定義して組み合わせ、新しい知的資源を構築してウェブ上に公開することができるような基盤技術の研究開発が大きな目標でした。これを実現したのがWebble Worldです。Webble Worldとその応用をビデオとライブデモンストレーションで紹介します。

(http://www.youtube.com/watch?v=zwoTThcr0yE)

3-2.jpg