講義担当者
金 子 俊 一 Shun'icih KANEKO
大学院情報科学研究科システム情報科学専攻 (システム制御情報学研究室) 教授.工学部情報エレクトロニクス学科システム情報コース担当.
昭和30年生.1978年北海道大学工学部卒業,1980年同大学院工学研究科修了.東京農工大学工学部数理情報工学科助手として画像計測の研究に従事.1990年東京大学より工学博士.1991年より同助教授としてマシンビジョンの研究に従事.1996年より北海道大学工学部助教授,2004年より同大学院情報科学研究科教授としてロボットビジョン,ロバスト画像処理の研究に従事.
HP: http://www.ssc-lab.com/
E-mail: kaneko(at)ssi.ist.hokudai.ac.jp (at)は@で置き換えてください
居室: 情報科学研究科棟5階 5-17号室 電話 011-706-6755

講義のポイント
Human-centered Mechatoronics/人間を中心としたメカトロニクス
メカトロニクスとは,機械工学(メカニクス)と電子工学(エレクトロニクス)を融合して創られた新しい学問領域です.機械を電気で制御する,まさに「ロボット工学」の基礎となる分野です.20世紀は産業分野でロボットが活躍し,生産性が大きく向上しました.将来,私たちがさらに豊かな暮らしを手に入れるには,これまで学問として組み上げられてきたロボット技術を,産業分野だけでなく,私たちの生活する社会にも適用していく必要があります.
そのためには,ロボットだけが活躍するメカトロニクスシステムではなく,それを扱う人間もシステムの一部として考えたロボット創りをしなければなりません.この講義ではこれからの新しいメカトロニクスとして,パワーアシストスーツ「スマートスーツ」とその震災復興等への応用例をもとに,「人間を中心としたメカトロニクス」について説明をします.

デモンストレーション
スマートスーツ
スマートスーツは二つの新しい技術を用いています.一つは,セミアクティブアシスト技術です.スマートスーツは,補助力源である弾性材(ゴム)とその補助力を調整する小型
のモータを搭載したパワーアシストスーツです.人体には「機械」が直接触れずに「ゴム」を介して力が伝わるため,安全性が極めて高く,人間の動作が機械に拘束されない柔軟なアシストが行えます.
もう一つは,モーションベーストアシスト技術です.作業動作を計測し,その動作中の筋肉の活動具合を推定します.その推定した筋活動量をもとに,人体の筋骨格モデルを考慮した弾性材の素材・配置の設計や補助力の制御方法の設計を行います.
このように,スマートスーツはまさに人間を中心としたシステムであり,ロボット技術を用いてそれを実現したパワーアシスト装置です.


