サイバーフィールド
人間の作業支援を目的に空間の知能化目指した研究を行っています.作業空間から適切な情報を取り出し,必要な情報を空間に容易に埋めこむことができる,そうしたサイバーフィールドの実現を目指しています.
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生産知識の動態保存
生産システムは,ものづくりに関わる技術者や技能者が長い時間を費やして成熟されて
きた,いわば知識やノウハウの結晶です.しかしながら,できあがったものから,
そうした過去の知識やノウハウの適用を見いだすことは困難です.また,
設備の保守や改良の際に,せっかく苦労して作り上げられてきた優れた性質を
知らないうちに壊してしまったり,不具合を発生させてしまったりします.
本研究では,仮想生産(Virtual Manufacturing)の技術を用いて,
生産システム−主に工場の設備−に対する問題解決や改良の履歴を"活きた形"で
残す,生産知識の動態保存の手法について研究開発を行っています.
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mobile-XEONA プロジェクト
視覚と触力覚,そして実世界と仮想世界とを融合させたヒューマンインタフェースであるデスクトップ型のXEONAを発展させて,フィールドへと飛び出し,より広い3次元空間,さらには
4次元の時空間のサイバーフィールドに様々な情報を与え,参照し,目で見て,手で
触るということを実現します.これによって現在の状態に加えて,過去の履歴やシミュレーションによる将来予測などの情報を含めて,サイバーフィールドが
人間と実フィールド(工場,都市,災害現場等)との間をより密接に結びつけます.
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Universal Pointing−なんでも指示−
作業環境のディジタル化が進行すると,作業環境の中に
実物,モックアップ品,プロダクトモデルのディスプレイ表示,実物のリモートカメラ映像など,さまざまな「もの」が混在してきます.これらの「もの」を指し示すとき,
−たとえば,画面の上でマウスで指示する,スクリーン上で
レーザポインタで指す,実物を指さすなど−
私たちは個別の表現手段を区別してものを指示するのではなく,
その背後にある共通した「もの」やその部分を指示しています.また指し示すための
道具や手段もいろいろです.私たちは,それらを統合して表現手段や指示手段に
よらない,統合されたものの指示−Universal Pointing−を実現しようとしています.
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PenTag−位置・姿勢・ID同時認識タグ−
実世界と仮想世界とをどのように対応付けるか,というのがサイバーフィールド
の実現における重要な課題の一つです.いま対象としている世界に,何がどこに,
どういう姿勢が存在するのか,を同時に取得することをしたい,ということで
PenTagを開発しました.PenTagは平面上に配置された5点からなるタグで,
幾何学的不変量を用いてIDを設定しています.画像からIDを求め,
その設計された点配置情報と画像からPenTagの位置と姿勢を求めることができます.
現在,チルト・パン・ズーム機能付きの監視カメラを使って環境内の複数の
PenTagの認識と同定が可能です.
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製品モデルデータ
製品の設計から生産,検査,保守,廃棄の期間にわたって必要な情報(プロダクトモデルデータ)の表現,その生成・利用システムに関する研究を行っています.このプロダクトモデルは,人と機械との協調が可能な設計・生産・保守システムに対する基礎となります.また,本研究の成果の一部は,ISO 10303(STEP)などのISO規格作成に反映されています.
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プロダクトモデルのISO(EXPRESS)/UML/XML相互変換
プロダクトモデルは,ISOで規格化されたものの他に,W3Cで策定されたXMLで記述されたものやOMGで策定されたUMLで記述されたものがあり,さまざまな応用分野で使われつつあります.そこで本研究では,それらのモデルの統合とデータ変換を可能とするために,ISO(EXPRESS)/UML/XML相互自動変換に関する研究を行っています.また,相互変換されたモデルのデータベースなどへの利用に関する研究も行っています.
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プロダクトモデルデータの品質保障
製品をコンピュータ内で表現しているプロダクトモデルデータは,製品の設計から生産,検査,保守,廃棄の期間にわたっていろいろなコンピュータシステムから利用されます.しかしながら,コンピュータの計算精度などの理由で,全てのシステムで問題なく利用可能なプロダクトモデルデータを作成することは,とても困難です.本研究では,全てのシステムで利用可能なプロダクトモデルデータかどうか,診断するシステムの開発を行っています.
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人−機械相互理解可能な加工情報モデル
設計されたプロダクトモデルデータは,その情報から生産に必要な情報へと変換されます.ものづくりのコンピュータ支援で大切なのは,生産に必要な加工情報モデルが,加工機械やコンピュータが理解可能なだけではなく人間も理解可能である必要があります.本研究では,ある加工方法で特有な形状(加工フィーチャ)を用いた加工情報モデルモデルの表現と,それを利用した加工システム,シミュレーションシステム,従来の加工データ(NCデータ)からの変換システムに関する研究を行っています.
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災害情報工学
大地震などの広域災害が発生した場合に,被災地の救命,避難,生活に
役立つ災害情報を
収集,生成,配信を実現することを目的にした研究を行っています.現在は,
レスキューロボット開発支援やレスキュー隊の行動支援のためのがれき工学と
被災コミュニティー支援のための係留型情報気球InfoBalloonの開発を
中心に行っています.
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がれき工学(GAREKI Engineering)
大地震における救命活動の場は主に「がれき」です.しかしながら,
倒壊して無秩序になった人工物である「がれき」に関して
私たちの持っている知識はほんの少しです.わたしたちは,がれきに対する
工学的な知見を蓄積し,がれきを現場として活動する人々や機器の支援する
ことを目的にしています.これを「がれき工学(GAREKI Engineering)」と名
付けました.現在は,木造家屋倒壊のプロセスシミュレーションと
画像計測によるがれきの3次元モデル作成を中心に研究を行っています.この
2つの研究によって,現場でがれき内部の状態を推定し,行動計画立案支援を
行いたいと考えています.
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情報気球 InfoBalloon プロジェクト
1995年の阪神淡路大震災,2004年の新潟中越地震で明らかになったように,
現在の情報化社会において,大災害が発生したときには,被災地にいる
人たちがもっとも情報が不足しています.私たちはこの問題に対して,
被災地の中で災害情報を収集・蓄積・配信して,災害状況を共有し,正しい
行動を支援するための仕組みとして,情報機器を搭載した気球システム−InfoBalloon−
を考案して開発してます.これはいわば現代の「火の見櫓」として地域コミュニティの
防災力向上につなげたいと考えています.
InfoBalloonの詳しい情報はこちら
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